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2025/07/11 19:51
エルニーニョ監視速報 秋ごろにラニーニャ現象が発生する可能性あり
気象庁より10日(木)、最新のエルニーニョ監視速報が発表されました。
監視海域の海面水温は平常の状態が続いており、エルニーニョ現象もラニーニャ現象も発生していない、平常の状態が続いています。
ただ、秋ごろからは、監視海域の海面水温が低下する傾向が予測されており、ラニーニャ現象が発生する可能性が出てきました。
6月のエルニーニョ監視海域の海面水温の基準値からの差は-0.2℃で、基準値に近い値でした。また、エルニーニョ、ラニーニャ現象発生の判定に使用してい5か月移動平均の4月の値は+0.1℃で、基準値に近い値となりました。
太平洋赤道域の海面水温は、西部で平年より高く、東部で平年より低くなっています。太平洋赤道域の日付変更線付近の対流活動は、平年と同程度となりました。
以上の経過から、エルニーニョ。ラニーニャ共に発生していない、平時の状態となっています。
気象庁の大気海洋結合モデルの予測によると、今後、太平洋赤道域で貿易風が強い状態が続き、監視海域の海面水温が低下する可能性があると予測しています。ただ、この予測は、予測精度が低いインド洋熱帯域の東部の海面水温上昇が関係する、としています。
その為、秋ごろにラニーニャ現象が発生する可能性が40%、平時の状態が続く可能性が60%となっています。確率的には平時の状態が続く可能性の方が高いですが、今後ラニーニャ現象が発生する可能性が示唆されています。
■エルニーニョ/ラニーニャ現象とは
エルニーニョ現象とは、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて海面水温が平年より高くなり、その状態が1年程度続く現象のこと。
逆に、同じ海域で海面水温が、平年より低い状態が続く現象はラニーニャ現象と呼ばれる。
ひとたびエルニーニョ現象やラニーニャ現象が発生すると、日本を含め世界中で異常な天候が起こると考えられている。