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2025/11/11 13:28
冬のはじめにかけてラニーニャ現象に近い状態 日本の冬の傾向は?
気象庁は11月10日(月)、エルニーニョ監視速報を発表しました。
現在は、エルニーニョ現象もラニーニャ現象も発生していない平常の状態と見られるが、ラニーニャ現象に近い状態とのことです。
今後、冬のはじめにかけて、ラニーニャ現象に近い状態が続く見込みですが、その後は急速に解消するためラニーニャ現象の発生には至らず、春のはじめにかけて、平常の状態が続く可能性が高いとしています。
■エルニーニョ/ラニーニャ現象 先月10月の実況(気象庁より)
エルニーニョ現象もラニーニャ現象も発生していない平常の状態と見られますが、ラニーニャ現象に近い状態となっています。
10月のエルニーニョ監視海域の海面水温の基準値からの差は-0.5℃で、基準値より低い値でした。
また、エルニーニョ/ラニーニャ現象発生の判断に使用している5か月移動平均値の8月の値は-0.3℃で、基準値に近い値でした。
太平洋赤道域の海面水温は西部で平年より高かった一方、中部から東部では平年より低くなりました。
太平洋赤道域の海洋表層の水温は西部で平年より高かった一方、中部から東部では平年より低く、東部で低温が強まりました。太平洋赤道域の大気下層の東風(貿易風)は西部から中部で平年より強くなりました。
対流活動は、インドネシア付近では活発でしたが、太平洋赤道域の日付変更線付近では不活発でした。
このような大気と海洋の状態は、エルニーニョ現象もラニーニャ現象も発生していない平常の状態と見られますが、ラニーニャ現象に近い状態となっていることを示しています。
■今後の見通し(気象庁より)
今後、冬のはじめにかけて、ラニーニャ現象に近い状態が続くでしょう。
しかし、その後は急速に解消するためラニーニャ現象の発生には至らず、春のはじめにかけて平常の状態が続く可能性が高い見込みです。
実況では、太平洋赤道域の中部から東部で冷水が継続しています。
大気海洋結合モデルは、太平洋赤道域で貿易風が強い状態が続くため、冬のはじめにかけて、エルニーニョ監視海域の海面水温は基準値より低い値が持続する可能性が高いと予測しています。
しかし、その後は大気海洋結合が弱くなるためこの状態は長続きせず、海面水温は急速に上昇して、春のはじめは基準値に近い値となると予測しています。
以上のことから、冬のはじめにかけて、ラニーニャ現象に近い状態が続くが、ラニーニャ現象の発生には至らず、春のはじめにかけて、平常の状態が続く可能性が高いでしょう。
■ラニーニャ現象発生時の日本の天候の特徴
12月を中心とする3か月(11〜1月)のラニーニャ現象発生時の日本の天候の特徴は、平均気温に関しては東・西日本で並みか低い傾向です。
降水量は、北日本日本海側で多い傾向で、東日本太平洋側、西日本で少ない傾向があります。
日照時間は、西日本で多い傾向で、沖縄・奄美で並みか少ない傾向です。












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