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2025/12/10 21:09

エルニーニョ監視速報 ラニーニャに近い状態は、冬の終わりに急速に解消へ


10日(水)、気象庁より最新のエルニーニョ監視速報が発表されました。

現在、エルニーニョ現象もラニーニャ現象も発生していない平時の状態と見られますが、ラニーニャ現象に近い状態となっています。この状態は冬のはじめまで続く見通しですが、その後急速に解消するものと見られています。

11月のエルニーニョ監視海域の海面水温の基準値からの差は-0.5℃で、基準値より低い値でした。また、エルニーニョ、ラニーニャ現象発生の判定に使用している5か月移動平均の9月の値は-0.4℃で、基準値に近い値となりました。
太平洋赤道域の海面水温は、西部で平年より高く、中部、東部では平年より低く推移しました。太平洋赤道域の大気下層の東風(貿易風)は、全域で平年より強く、対流活動は、太平洋赤道域の日付変更線付近で不活発となりました。

以上の経過から、エルニーニョ現象、ラニーニャ現象共に発生していない平時の状態ではあるものの、ラニーニャ現象に近い状態となっています。

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気象庁の大気海洋結合モデルの予測によりますと、太平洋赤道域で貿易風が強い状態が続くため、冬のはじめは、エルニーニョ監視海域の海面水温は基準値よりも低く推移するものと予想しています。
ただ、その後は大気海洋結合は弱くなり、海面水温が低い状態は急速に解消すると見られています。冬の終わりから春にかけて海面水温は上昇し、基準値に近い状態で推移する見通しです。

以上より、今後ラニーニャ現象に近い状態は冬の終わりにかけて急速に解消し、春にかけて平時の状態が続くと見られています。


■エルニーニョ/ラニーニャ現象とは
エルニーニョ現象とは、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて海面水温が平年より高くなり、その状態が1年程度続く現象のこと。
逆に、同じ海域で海面水温が、平年より低い状態が続く現象はラニーニャ現象と呼ばれる。

ひとたびエルニーニョ現象やラニーニャ現象が発生すると、日本を含め世界中で異常な天候が起こると考えられている。

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